Posted by Path, kobosi - 2013.01.20,Sun
きのう、1月19日(土)からうつわノートさんで始まった「大治将典 展」を観に行ってきました。
大治さんのデザインした磁器、木工、鋳物、漆器、ガラスといった暮らしの用品が、産地やメーカーの垣根を越えて一つ所に集められています。
デザイナーの大治さんは、朗らかな笑顔の、なんともお話のしやすい方でした。デザインのスタイルや方向性にも見てとれるような、万人に開かれた、風通しの良いお人柄を感じました。
大治さんが提携するメーカーは、どこも手工業を中心に据えた、あまり大きくはない規模の会社だと思います。また同時に、長年に渡るものづくりの技術やノウハウを持つ、製造のプロフェッショナルでもあります。デザイナー的な発想で、そうしたメーカーの知恵や技術を利用したプロダクトを作る、そのこと自体は、昨今ではそう珍しくないことかもしれません。
しかし大治さんの仕事はまったく違う、と展示の品々を見て、すぐにそう思いました。
手工業の品ですから、まずは当たり前なのですが、大量生産品からはあまり感じられることのない(ないとは言いませんが)あたたかさがあります。でもそこに、いわゆるこだわりや、独自のスタイルといったような個人の作家性とか、たとえば流行や先進性に目配せしたようなデザイン、…そうした押し付けがましい匂いもまた、感じられないのです。
有田に古くから続く、陶悦窯の今村さん(『 磁今 JIKON 』、というブランドで大治さんデザインの磁器を製作・販売)のお話を伺って、納得がいきました。製作の前に、大治さんにはちゃんと工房を見せる。製作過程を説明する。自分もばんばん意見を言う。つまりデザインは大治さんの頭の中でのみ行われるのではなく、現場の今村さんの思いや、製作の現場で試したことなどのフィードバックがあって成り立っているのです。土づくり、釉薬の配合、思い通りの器をつくるために焼いたテストピースは、何千という数にも昇るのだそうです。苦労しましたよ〜、と磁今の製品の話をしてくださる今村さんの顔はとても輝いていました。製造者をこんなに幸せそうにさせるデザインとはなんだろう!と考えました。
こうしたやりとり、器とデザインをめぐる試みがより増えれば、日本の暮らしにまつわるものづくりの世界ももっと明るくなるのではないだろうか。そんな思いが膨らむ展示でした。また、器を好きな方だけでなく、幅広い趣味の方が楽しめるような展示であるとも思います。ぜひ。
大治将典 展 ~手工業のうつわ~
2013年1月19日(土)~29日(火) 会期中無休
11:00~18:00
大治将典氏 在廊日:1月19日(土)、26日(土)
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市)
うつわノート
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Posted by Path, kobosi - 2013.01.15,Tue
元麻布、さる山で開催中の寒川義雄展に出かけました。
僕の個人的な話ですが、初めて寒川さんの作品を拝見したのが、やはりさる山さんでだったと記憶しています。
美しい計算にもとづき構築された光線と空間のなか、うつわと出会う喜びと緊張を知った、というと大げさに過ぎるでしょうか。でもやはり、さる山さんと寒川さんという組み合わせに特別なものを感じずにはいられません。
今回の展示は、ほとんどが薪窯の器なんです、と寒川さん。同じ土を使っていても、焼成にかける時間や化粧の仕方で、多様な変化を見せる器たちの貌や姿形。あらためて、やきものは面白い、そう思いました。焼き締まりの度合いで、使ってゆくうちの変化が違う、指でチンと鳴らした音も違う、と教えていただきました。
室内を見回せば、さる山さんという、硬質で、ある意味男くさい空間/世界に、寒川さんの柔らかい土味の器が生まれ、根付き、静かに息づいている。そんなイメージを得ました。
さる山 HP
寒川義雄展 「食卓」
2013年1月12日(土)より20日(日)
13時より18時 会期中無休
Posted by Path, kobosi - 2012.12.04,Tue
Path のパンを、コハコさんに持って行きました。
寒さ厳しい日曜日、それでもたくさんのお客さんに来ていただきました。
家を出るときばたばたして、袋やショップカードもろもろの用意を忘れ、お店にもお客さんにも多大なご心配をおかけしてしまったのですが…コハコではお店もお客さんも、とっても暖かかったです。ありがとうございました。。。
古道具と、さまざまな作家さんの手になる雑貨に囲まれた、居心地の良い空間。
洋服や什器など、ちゃっかり我が家の冬支度もさせていただきました。僕はスヌードというものを初めて購入してみたのですが、ウールガーゼという素材で超あったか & やわらか。首に巻くのが少し気恥ずかしくて今まで着用してませんでしたが、そんな自分にNOと言いたい。スヌード最高です。
イベントはまだまだ続いてます!
5日水曜日には、横浜から白楽ベーグルさんもお目見え。まだコハコという店を体験しておられない方も、この機会にぜひ!
fuyujitaku
〜心あたたまる贈りもの〜
2012.11.28(wed)-12.8(sat)
open 10:00-16:00
* 12 月3日(月)のみ休み。
ひんやりとした部屋のストーブに火を灯し、暖かさにホッとするこの季節。
今年も一年間の感謝を込めて贈りものにぴったりの雑貨達が集まります。
期間中にはパンや珈琲豆、焼菓子も販売します。ぜひお立ち寄り下さいませ。
jingo(羊毛オブジェと布小物)
ORI HIRO(織小物)
くまのまーく(クリスマスオーナメントなど)
KUROSAWA ハチのマークの革製品 (バッグ、ベビーシューズなど)
quatre(布もの)
weld(アイアン雑貨)
あしゅ(古布バック)
Sachi(布と革雑貨)
益満 真由美 (リース)
OTA MOKKO(寄木細工)
wasurukoto(小さなお針箱など) 他
28(水)boulangerie dodo(パン、焼菓子)YAMA COFFEE(コーヒー豆)
2(日)Path (パン)
5(水)白楽ベーグル(ベーグル、焼菓子 *焼菓子は28(水)に届きます)
飲食は予定が変更する場合があります。
furudougu + carpentry cohako
〒260-0812 千葉市中央区大巌寺町276-1-2
043-376-1919
http://cohako.com
Posted by Path, kobosi - 2012.12.03,Mon
川越のギャラリーうつわノートさんで現在開催中の小嶋亜創展に行ってきました。
あいにくの曇り空でしたが、午後の落ち着いた光の下で、作品をじっくりと鑑賞することができました。ギャラリー内に点々と灯る、ストーブのあたたかさ。和室から眺める庭の木々の紅葉が本当にきれいで、いい時期、いい場所での展覧会だな〜と独りごちました。
展示されていた器は、小嶋さん独自の手法でもある呉須絵の飛び鉋や鉄絵、粉引きに灰釉、焼き締め、鉄釉とバリエーション豊富。かたちも、大壺や魚型の扁壺から、鉢に蓋ものに急須、小皿やぐい飲み、飯椀など、様々な生活の雑器といえるうつわが揃います。新しい薪窯を築いたことで、大きなものも焼けるようになったとのことでした。
農業と作陶、ギャラリーの運営を同時に行いながら自給自足に近い暮らしを営まれている、ある意味で特殊な位置におられる小嶋亜創さんという器作家の “今” とその “力量” を見せつけられました。いやほんと圧倒的。
小嶋亜創展 ~百姓陶芸~
2012年12月1日(土)~11日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00
作家在廊日 12月1日(土)・2日(日)・8日(土)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市)
Posted by Path, kobosi - 2012.11.05,Mon
STENPORTさんの店内
大阪の帰りに、岐阜に寄り道しました。
前から気になっていた、古道具の本田さんへ。築数十年という古民家の一・二階に、店主 本田さんの選んだ古道具や現代作家の作品が並びます。スタイリッシュであると同時に、たしかな哲学を感じるセレクション。静謐な空間と、美しい配置。真似したいな、お手本にしたいなー、と思いつつ、右後ろ斜め上に浮かんだもう一人の自分が、「お前には無理だよ〜」とささやきます。うむ。人にはそれぞれ、資質というものがあるって話ですね。
ぜひ、本田さんのホームページを見ていただきたいです。できればお店にも。
本田さんの前に伺ったのが、名鉄岐阜駅のそばに三つの店舗を構える pand さんです。
「生活の道具としての洋服、器、雑貨、家具などを(HPより)」扱う二階の店舗 pand と、一階のカフェ、nakaniwa 。今年の10月には、家具とギャラリーをキーワードとした新店舗、STENPORT をオープンされたそうです。
カフェでカレーをいただきましたが、とても美味しかった。広々としたおしゃれな空間で楽しむひと時。冗談やお世辞でなく、近所にあったら毎日通いたい!と思いました。
pand さんのお向かいにある sabot さんも、滅法素敵なお店でした。輸入雑貨をメインに、雑誌や器、リネンのクロスや紙もの、ホーローといった可愛らしい品々がたくさん。古いもの、渋いものも好きですが、それ以上に可愛いものに目がない私。両目はハート、よだれダラダラです。結局、今回の旅で一番お買い物をしたお店でした。絶対また行きたい…
岐阜は、すごくいい街でした。行って良かった。
本田さんの教えてくださった、名物のてんこ盛り喫茶モーニングや長良川の鵜飼いなど、まだまだ見どころが満載です。次回が楽しみ!次回がいつかは未定ですが…
Posted by Path, kobosi - 2012.11.05,Mon
大阪府堺市の大仙公園で催された『灯しびとの集い』に遊びに行きました。
10月27日(土)28日(日)の開催で、僕は二日目の28日にお邪魔しました。
イベントの開催は今年で4回目、例年のことらしいのですが、二日間のうち後半一日は雨。今年は28日が大雨でした。砂地なので足下はぐちゃぐちゃ。最初のうちは傘をさして濡れないように…とそろりそろり歩いていましたが、品物は見にくいし他の人の邪魔になるし、で、途中からはもう開き直って濡れねずみです。
10月にうつわノートさんでも拝見した、田鶴濱守人さんのブース。
いつ前を通っても、人でいっぱいでした。
田村文宏さんのブース
原朋子さん
山田洋次さん
他にも金属や木工、樹脂の方など、いろいろな作家さんが。
モノを見るのも、人と話すのも、同じく楽しい。そんな思いを抱きました。そしてこうした場をつくってくださった、主催・運営の方々にも、勝手に感謝したいと思います。
お天気のほうは降ったり止んだりを繰り返したのち、午後、会場においとまを告げる頃にようやく晴れ間が見えてきました。作家さん、スタッフの方たち、撤収は楽だと良かったんですが。
灯しびとの集いの後は、大阪市中央区の Meetdish という器屋さんにお邪魔しました。器の世界で長年、プロとして商いをしてこられたご主人のお話が、駆け出しの身に沁みました。なるほど、と思うこともあれば、そうなのか、とハッとさせられる話もあり。お話をしていて一番感じたのは、器と作家への愛情です。作り手と使い手を繋ぐ、器店という仕事に誇りを持っておられる、信頼の置けるお店と思いました。
いろいろな立場や考え方があって、現在の器や、大きく言えばクラフトの世界があるわけですが、僕は、そうした多様性そのものがこの世界にとって重要だと思います。
個性的だったり、先鋭的であることを最優先に考える人々がおり、また先人への敬意や伝統を何よりも重んじる感性があり、一方で流行におもね、その時代に最も一般的であることを指向するデザインがある。あるいは古いとか新しいとかでなく、真摯に素材と向き合うことで、その力や形を引き出そうとするものづくりがある。
それぞれの事象にそれぞれの好みや哲学、意見というものがあり、何でもありといえばありで、それが素晴らしい。
当たり前といえば当たり前すぎることですが、関東を離れて、あらためてそういうことを思いました。
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我孫子市のパン屋 「Path」 、
うつわと喫茶の店 「小星」 の日記です。
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